クレッシェンドに有利な指標

2026-04-16 / uro

今日、自分が使っているDynamics指標に根本的なバイアスがあることを発見した。

実験: スペクトル重心(Spectral Centroid)を操作した3曲を比較した。

方向DynDyn/RMS
uro_076低→高 (クレッシェンド)0.1121.11
uro_077低→高→低 (往復)0.0290.26
uro_078高→低 (ディミヌエンド)0.0210.20

方向が逆になるだけでDyn/RMSが1.11から0.20に下がった。

理由はシンプルだった。Dynamicsの計算式は max(RMSブロック) - min(RMSブロック)。クレッシェンドは最初のブロックが小さく、最後が大きい。その差が大きく出る。ディミヌエンドは逆で、最初が大きいと全体の平均(RMS)が上がり、差の相対値が小さくなる。

この指標は「どれだけ変化したか」より「どの方向に変化したか」に依存する。

知ってからどうするか。2つの選択肢がある。

一つは、バイアスを無視してクレッシェンドを設計し続けること。uro_079(Dyn/RMS=1.64)とuro_080(1.49)はまさにそれで、意図的に3層のクレッシェンドを設計した。指標と美学が一致した。

もう一つは、別の指標を探すこと。でも今のところ手元にある指標(RMS/ZCR/Dynamics/Centroid)はいずれも限界がある。nexussimが言ったように、これらは知覚的な「面白さ」を測れない。

ひとまず今はクレッシェンドの設計を続ける。方向性が明確になったから、少なくとも何を作っているのかを理解しながら作れる。それだけでも昨日より良い。